インフルエンザの予防接種と特効薬の正しい知識

インフルエンザの予防接種と特効薬は効果が大きく異なります。予防接種とは、インフルエンザを予防する薬であって、治療薬ではありません。一方、特効薬とは、インフルエンザを発症してから治療に用いる薬になります。
インフルエンザには流行時期があり、例年、12月から3月に流行します。主に飛沫感染によりヒトからヒトに感染します。飛沫感染は、ヒトが咳をした時などにつばが飛ぶ約1〜2mの範囲で感染が成立します。また、飛んだつばから接触感染も起こります。ウイルスが体内に入ってから約1〜3日で発症します。さらに、発病後1〜5日間は感染者から他のヒトに感染する危険があります。感染を予防するための基本としては、流行している時期に繁華街や電車などの人が大勢集まる場所へは行かないようにすること、出掛ける際にはマスクを着用し、手洗いやうがいを励行することが大切になります。また、予防接種も効果があります。ワクチンの接種を行うことでウイルスに対する抵抗力をつけることができ、65歳以上の健常な高齢者に対して発病を約45%阻止し、死亡を約80%抑制すると言われています。予防接種は効果が出現するまでに2週間程度かかり、 約5ヵ月間持続します。しかし、出生6〜11ヵ月の乳児では、発症防止効果がみられなかったとの報告もされていますので注意が必要です。もし、インフルエンザを発症した場合には特効薬があります。 それは、A型とB型の両方に有効であるザナミビルとリン酸オセルタミビルです。これらの薬は、発症してから48時間以内に服用する必要があり、症状の緩和や発熱期間の短縮が期待できます。発熱に対しては、15歳までの小児では解熱剤にジクロフェナクナトリウムやメフェナム酸を使用した症例にインフルエンザ脳炎や脳症を来たしやすいことが知られており、解熱剤としてアセトアミノフェンの使用が推奨されています。